世界史のお話(先史時代① 旧石器時代)


今日は世界史の先史時代についてのお話です。


そもそも先史時代って?という人もいると思いますので、まずはそこからお話します。「」の内容を重点的に覚えてください。

そもそも歴史とは文字による記録によって紡がれます。
しかし、人間が文字を開発したのは紀元前3500年から紀元前3000年くらいとされていますが、人間の最古の祖先がチンパンジーなどから枝分かれしたのは1000万年も前に遡ることができると主張する人もいるくらい太古の昔です。

そこで、その文字のない時代を歴史より「先」にあった時代、つまり先史時代としているということです。
ちなみに、この時代は考古学が主に扱う時代です。

それでは本題に入ります。

まず、人間と猿との差としては、何よりもまず「直立二足歩行」があることを覚えてください。
直立二足歩行は手を歩行に使う必要がないため、様々な作業を担うことになります。すると、手が器用に動かせるようになり、それによって複雑な処理が必要になると当然脳が発達します。つまり脳容積の増大にも繋がります。

とりあえず、「直立二足歩行」→「脳の発達」は頭に留めておいてください。

ここからは人類の進化について扱います。

最初期の人類は「猿人」と呼ばれています。頭しか見つかっておりませんが「サヘラントロプス」が最古とされています。猿人は時代を経るにつれて「アウストラロピテクス」とパラントロプスに別れていきます。

猿人の次は「原人」が現れます。最初の原人は240~180万年前の原人で、「ホモ=ハビリス」と呼ばれ、石を砕いて礫石器をつくりました。それに続いて150~20万年前に「ホモ=エレクトゥス」が現れます。彼らは「ハンドアックス(握斧)」などの「打製石器」を用いたほか、「火の使用」も始めました。
また、原人は180~170万年前にアフリカを出て世界各地へ広がって行き、「ジャワ原人」や「北京原人」などが出て来ます。

次は「旧人」が現れます。60万年前ごろ、アフリカに現れた旧人は、一部がアフリカを出てヨーロッパに渡り、そこから20~4万年前には「ネアンデルタール人」が生まれます。彼らはヴュルム氷期と呼ばれる寒冷化を乗り越えるために毛皮や火を利用したほか、死者の埋葬といった精神文化も発達させました。

最後に「新人」です。彼らは20万年前ごろにアフリカで生まれました。その後10万年前ごろにアフリカから世界へ拡大し、ヨーロッパの「クロマニョン人」や中国の「周口店上洞人」が出て来ます。彼らは「骨格期」を用いたほか、「フランスのラスコー」、「スペインのアルタミラ」などに「洞穴絵画」を残しました。

順番を簡単にまとめると、
「猿→原→旧→新」になります。
これらの打製石器を用いた狩猟・採集によって生活していた時代を「旧石器時代」といいます。




確認テスト↓

1.人間を猿と区別する大きな特徴は?

2.人類の進化の順に旧人、原人、猿人、新人を並び替えなさい。

3.新人が残した洞穴絵画で有名なのはフランスの何処か?












確認テスト答え↓

1.直立二足歩行

2.猿人→原人→旧人→新人

3.ラスコー